前回のお話と今回のお話
こんにちは!初の連日更新です!(笑)
前回はテクニカルの入門編として、水平線とトレンドラインの引き方をやってみました。
今回は、フィボナッチ数列と、フィボナッチリトレースメントについての話です。
フィボナッチ数列ってなんだろう?
まずは、いつも通りWikipediaさんで調べてみました。
『フィボナッチ数(フィボナッチすう、英: Fibonacci number)は、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチ(ピサのレオナルド)に因んで名付けられた数である。」
うん、これだけだと何がなんだか分からないし、どうしてこれがFXで使えるのかも分かりませんね。
実はこのフィボナッチ数は、自然界の定理とも呼ばれていて、代表的な物で言えば、花びらの数や木の種子の数、オウムガイやアンモナイトの形の比率などもこのフィボナッチ数列に当てはめる事ができると言われています。
また、この数列は黄金比とも呼ばれ、人間がもっとも美しいと思う自然な比率がこのフィボナッチ数列で作り出された物で、人間は意識的にせよ、無意識的にせよ、この黄金比の形を求めてしまう傾向にあると言われているのです。
もっと詳しく知りたい方は、この本を読むと良い感じ。
いろんな物を例にして図解してくれています。
フィボナッチリトレースメントってなんだろう?
それでは、FXにおけるフィボナッチ数列を使う場面って何なんでしょう。
これはチャートを俯瞰して見たときに、一つの流れに対してどれくらい戻っているか、
次の波はどれくらいの価格まで進むのかなどを予測する為に使います。
たとえば、これは今日のユーロドルの15分足のチャートです。
(いつもと違う足ですが、わかりやすい足を選んでみました。)
ここに「フィボナッチリトレースメント」という、チャートの中で高値と安値を指定して上げると、その高値安値の価格帯に自動でフィボナッチ数列の値を表示してくれるツールを使って、フィボナッチ数列を付け加えてみましょう。
こんな感じになりました。
フィボナッチリトレースメントは、0%、23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%、100%で表示されるのが一般的で、今回はMT5のディフォルト状態で引いています。
ぱっと見で、引かれた線のところで反転していたり、押し目になっていたり、ブレイクできずにレンジ状態になっているのが分かりますか?
先ほどの画像にわかりやすく意識されているな、というところに○を付けてみます。
かなりの数の○がつきました。
先ほど、フィボナッチ数列は自然の法則に当てはまっているという話をしましたが、
人間のいろいろな感情によって作られている相場の波も例外ではありません。
だから、この黄金比が効きやすいのです。
フィボナッチリトレースメントの引き方
それでは、改めてフィボナッチリトレースメントの引き方を解説します。
普通の引き方は、先ほどのように「一つの波の高値から安値に対して引く」という方法です。
この方法だと誰が見てもわかりやすい一つの波の高値と安値に無造作にフィボナッチを引いているので、細かなところで誤差が出てきます。
よくある話だと「フィボナッチはヒゲの先端とロウソク足の端とどちらで引いたらいいの?」とか、「ブローカーによってヒゲの長さが変わってくるからロウソク足の端で引かないと意味が無い」とか、こういう引き方の違いも誤差の原因の一つになってきます。
では、どんな引き方なら良いのでしょうか?
私なりに出した答えは、「フィボナッチ数列が効いているところに引く」という物です。
たとえば、こんな感じ。
画面はTradeViewのゴールド5分足です。
上限はロウソク足の上端、下限はヒゲの下端です。
このように引くと、フィボナッチ数列にはまるところで意識されている抵抗体ができているのが分かると思います。
ちなみに、ちゃんと引けているフィボナッチリトレースメントは、『値幅』としても機能するので他のところにこのフィボナッチリトレースメントを移動しても、フィボナッチ数列が抵抗体として、ちゃんと機能するのです。
複製して、一個前の山に当ててみました。
違う場所のフィボナッチリトレースメントを持ってきたのに、ちゃんとフィボナッチ数列のところで意識されているところが多いですよね。
余談ですが、フィボナッチ数列の中でも『23.6』と『76.4』(もしくは78.6)はあまり意識されていないと言われていますが、細かな時間足で見た場合や、大きな振り幅のある通貨の場合、この数値も意識されていることが多いので、個人的には入れておいた方が良いかなと思います。
ただ、一般通説として意識されていないという事は、他のフィボナッチ数列の数値よりも「抜けやすい」ので気をつけて判断してください。
基本的には俯瞰して見た時に以前大きな反発があったところは長時間足でも意識されている事が多いので、そこに『23.6』や『76.4(78.6)』が当てはまっているようであれば根拠が重なるので、そこが抵抗帯になる可能性が高い、という考え方をした方が良いと思います。
じんじゃー的フィボナッチ値幅理論
ここからは、フィボナッチを使った値幅理論に関して考えてみます。
自分が今年の頭くらいから試行錯誤している考え方なのですが、もしかしたら他の方が考えた理論と同じ場合もありますので、その辺は御了承を。
(値幅トレードに関してはKOOLさんのツイートを参考にして考えてみました)
まずは、『値幅』について説明します。
一般的な理論や詳しい説明は別の機会にしますが、「相場は特定の波を基準に形成されていて、その基準となる波が値幅」と思ってもらえればいいかなと思います。
相場はその値幅の連続で形成されていて、その値幅のずれが価格差であったり、波形を作る原因になっているというです。
つまり、一つの基準となる値幅を決め、そこにフィボナッチリトレースメントを当てて、どれだけ値幅がずれたかを観測するのが私のやり方になります。
例えば、こんな感じにフィボナッチリトレースメントを当てます。
MT5のユーロドル5分足です。
わかりやすいように過去の足の高値と安値に引いています。
私の場合、その日に一番最初に出たトレンドの波にフィボナッチを当てるようにしています。
そうすると、一日のトレンドの大きさが分かるので、波が大きい場合には戻りが一度入りそうだな、とか、波が小さい場合は、ブレイクしたら大きな波が来そうだなとか、予測する事ができます。
次に、フィボナッチリトレースメントの値を変更します。
フィボナッチリトレースメントは、通常だと前項で説明した6つの数字以外に、161.8と261.8が入っていると思います。
その値の下に、いくつかの数値を追加して表示させます。
まずは、フィボナッチリトレースメントのプロパティを開いて下さい。(MT4はラインの編集、MT5はオブジェクトリストに入っていると思います)
プロパティを開いたら、上記の画面になりますので、「レベル」で「追加」ボタンを押して下さい。
すると、「レベル」のところに数値が入れられるようになりますので、まずは「1.382」といれてください。
次に、同じ列の「詳細」のところをダブルクリックして、「138.2」と入れてください。
最後に、OKボタンをクリックして下さい。
フィボナッチリトレースメントに138.2が表示されました。
この容量で、「2」「2.382」「3」「3.382」「3.618」「4」を追加して下さい。
(通常は「3」以降の数値は使いませんが、最初の波が小さいとたまに使うこともあります)
全部入れると、こんな感じになります。
(画面に全部入りきらなかったのでチャートの縦を少し小さくしています)
では、実際に効いているところを探してみましょう。
こんなふうになりました。今回はトレンドがそのまま進行する形だったので、追加した数列の部分で意識されているのがわかりやすいと思います。
このフィボナッチの引き方の利点は、当日の最初のトレンドが出てしまえば、どの辺で反発、もみ合いするのかが予想がしやすいという点です。
また、一度反転したところから、今回の値幅を100としたフィボナッチリトレースメントを当ててあげると、そこの中でもまたフィボナッチが効くという利点もあります。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、こんな感じです。
白い枠の中が、最初に引いたフィボナッチリトレースメントのコピーを、画面の○の位置、反発の上端に合わせてたものです。
2度目の反発が起きるまではフィボナッチが効いているのが分かると思います。
一度波形を崩された後の小さなフィボナッチはあらたに移動させた方が精度は高くなるので、気になる人は移動させてくださいね。
余談ですが、その日のトレンドの向きは、最初にトレンドが出た方向に向かう傾向が高いです。
なので、このチャートの場合は戻り売りでせめて行き、買いは意識しない方が良いと思います。
最初の波が小さく、レンジが続く場合はレンジブレイク後に大きくはねる事が多いので、それについて行きましょう。
私はこの時に逆張りして口座を焼かれた経験があるので、本当に気をつけてもらいたいと思います。
相場に絶対はありません。だからこそ、勝つトレードも必要ですが負けを抑えるトレードも必要なのです。
まとめ
今回はテクニカル分析の2回目として、フィボナッチ数列とフィボナッチリトレースメントに関してをお話しました。
フィボナッチのツールに関しては、他にもエクスパンションやチャネルなどもありますが、
そちらの方は使用したことが無いので今のところ記事にするつもりはありません(^^;;;
今後、改めて勉強することがあったら、アウトプットとして記事にしようと考えています。
(フィボナッチの78.6と76.4に関しては宿題にさせてください。分かり次第更新します。)
今回はここまで!お読みいただきありがとございました